2017年6月27日火曜日

脳波で音楽を奏でる?!

ここ最近、脳波(Brainwaves)を使って音楽が作れないものかと学生と共に取り組んでいます。

脳波は、脳細胞活動を電位変動として計測したもので、Neural oscillationとも言われたり、電位変動をグラフに出力したelectroencephalogram(EEG)を指すこともあります。

α波が出ているときは、リラックスしている状態である、ということは良く聞きます。
そのα波の他にもいくつかあって、

α : relaxation, closing eyes /
  frequency is 7 to 13 pulses per second(Hz) (Berger wave)
β : agitated, tense, afraid / 13 to 60 Hz
γ : fastest wave, high concentration or meditation / 26 to 70 Hz
θ : somnolence, reduced consciousness / 4 to 8 Hz
δ : unconsciousness, deep sleep / 0.1 to 4 Hz
など、周波数によって分類され、それぞれの脳の状態が各波の強さから推定されるそうです。

この5種類の脳波をMuseとProcessingで取得し、Max/MSPでライブエレクトロニクスにしてみました。

脳波をつかったパフォーマンスとして、Alvin Lucier "Music For Solo Performer“ 1965が有名です。
https://www.youtube.com/watch?v=bIPU2ynqy2Y

ところで、この脳波測定器ですが、医療用の精度の優れたものは数百万円~数千万円と非常に高価です。
ここではもう少しエンターテイメント的に身近に手に入れられるお手頃値段の脳波測定装置Museを使いました。ヨガとか集中力を高めるのに使われている市販品です。
 リンクはこちら⇒http://www.musejapan.net/
  ※ただ、最新のMuseでは、ドライバの対応の問題かなにかでProcessingと(というかPCと)
   つながらないようです・・・
   ちなみに、他にはMindwaveがあり、今年はこちらを使って開発中。













MuseからProcessingで脳波(α, β, γ, δ, θ)のPower値を取得して、それをリラックス度を計算します。
リラックス度も幾つか定義があるようなのですがここでは次の式を使いました。

 ・リラックス度 = (α波のパワー / β波のパワー ) / (全パワーのmax値  - 全パワーのmin値 ) *1

音を出すタイミングは、今回は各波のパワーがクロスした時になんらかの音を出すようにしています。つまり、α波が強くなった、もしくはβ波が強くなったという脳の状態が変化した時に音がでるといった具合です。
脳波は20msec毎に計測・取得していて、実験したところ5つの波は0.5~数秒程度で入れ替わっているようでした。

このリラックス度を音としてMax/MSPに通信で送ります(MaxLinkを使いました)。
そして、Max/MSPのライブラリのbachで楽譜生成。
この辺りは詳しくないので・・・エレクトロニクスの作曲家さんにお願いしました(^^♪
ライブエレクトロニクス音楽ということで、bachで出力した音符をチェロで即興演奏。
これは私が演奏を担当しました。(まだ音符のバリエーションが少ないので、これは今後の課題)












あとは、Processing で花火を表示するようにしました。
音だけじゃ寂しいということで学生がプログラミングを頑張ってくれて、
下の動画のようになんだかんだ盛りだくさんなマルチメディア作品が出来上がりました。




参考文献:*1 山根他,人間・植物関係学会雑誌,2.1 (2002): 34-38

2016年12月21日水曜日

コップなどの容器口にみられる液だれの解消法(液だれしない容器、注ぎ口)

コップ、やかん、鍋、などから水をそそぐとよくテーブルにこぼれるときありますよね。
水ならまだふけばよいですが、コーヒーやみそ汁やスープなどだと、テーブルや服が汚れて大変!
あと、醤油やソースの容器の周りがベトベトになったり。
ワインだとこぼれるとちょっともったいない(笑)

これ「液だれ」といって、容器の口と液体の間に生じる界面張力が作用するのが原因で、
液体が重力によって真っ直ぐ下に落ちようとするのを界面張力がひょいっと
壁面に持ち上げてしまうために液体が口周りに液だまりができてしまうのです。
そこで、そういった容器の口にある加工をすると劇的に減少できます。

容器の口に水がくっつかないように撥水性を上げれば良さそうですね。
水をはじく効果の撥水性を上げるには、壁面がツルツルの面よりもデコボコしているほうがよいです。
みための表面積が増えることで界面張力があがり、これはさと芋や蓮の葉の水滴がころがる現象で見ることができます。
詳細は下記の学会発表をご覧いただくとして、実験の動画はこちらです。
https://youtu.be/BefAh5irAx4

この効果は食器や食品容器だけでなく、化粧品や溶接、バイオ、生体、美容などなど液体を注入したりするとこに色々応用ができます。

※特許出願中、開発・提携企業募集中

液だれの解消方法を発表しました! 2016.11    
流体力学会の2016年全国講演会@名古屋工業大学
(発表資料はこちら
従来の容器の注ぎ口は尖った形状で液切れを良くしていましたが、本研究では丸まった口でも溝をいれることで 撥水性があがり液だれがほぼ起きなくなります溝の形状はまだ研究の余地がありますが、リンクの資料にある結果からは注ぎ口の形状によらず、 容器口の外壁面に溝をいれることでかなりの効果が期待できます。イノベーションジャパン2016でも出展しましたが、 食器や食品飲料容器だけでなく、液体の注入機器やハンダ、溶接、バイオなどの分野でも活用できそうとのご意見をいただきました。https://youtu.be/BefAh5irAx4